巻き爪・陥入爪
炎症を起こしている陥入爪の場合には、患部の膿などをきれいにして抗生剤の内服や外用薬で炎症を鎮めます。炎症を繰り返したり、歩行に支障がある場合には処置を検討します。処置は局所麻酔で行いますので、すぐに受けられます。麻酔後、膿瘍などをきれいにして爪の横を爪母(爪の根元)まで切り取ります。爪母まで切り取りまので、食い込む原因となる部分が再び生えてくることはありません。処置の所要時間は10分程度で、処置後は炎症を抑える抗生剤と痛み止めを服用します。麻酔を使用するため処置中の痛みはなく、痛み止めにより処置後も強い痛みが出ることはほとんどありません。
巻き爪
陥入爪
粉瘤(おでき)・皮下腫瘤
成人に生じる皮膚良性腫瘍の中で頻度の高い疾患です。全年齢層にわたり、全身いずれの部位にも起こります。
時に「脂肪のかたまり」といわれ、「脂肪腫」と混同されることがあります。
「粉瘤」の本態は内部に角質物が貯留した嚢腫状病変であり、「脂肪腫」とは異なります。
(症状)
周囲との境界が明瞭な腫瘤です。表面の皮膚はおおむね正常皮膚色です。
中央に臍窩がみられることがあり、時にここから悪臭を放つ角質内容物が排出されます。腫瘤は表面皮膚と癒着していますが、下床とは可動性があります。痛み、かゆみなどの自覚症状はありません。
時に二次感染を起こし、発赤、腫脹が生じます。その際には痛みを伴います。
(治療)
放置しても差し支えありません。炎症を繰り返す場合や、摩擦の加わる部位に生じている場合、外見上気になる場合等は積極的に治療を行います。
手術療法が基本です。病変部位に局所麻酔を行い、病変を全摘出し縫合します。